秋田県八峰町にある「松岡食品」では豆腐づくり体験ができます。
店主の松岡さんの興味深いお話は、まさに体験「学習」です。
豆腐づくりからさまざまなことが学べる素晴らしい体験メニューとなっています。
「松岡食品」豆腐づくり体験レポート
店主の松岡さんが体験指導してくれます。話し上手で、豆腐づくり体験からいろんなことが学べます。「いろいろ脱線しちゃうけど」という松岡さんの前置きどおり、この後どんどん話が広がっていくことに。
「松岡食品」特製の豆乳でグリーン豆腐を作ります。海水から採ったにがりも使用。にがりを舐めてみると苦くてとしょっぱい。そこで松岡さんはクイズを出してくれます。「海水の要素3つ、何だと思う?」
スプーンでかきまぜていくと次第にどろどろに。この「次第に」がポイント。実はこの豆乳は事前に冷やしてありました。なぜなら温度の高い豆乳では一瞬で固まってしまうからです。体験用の心配りですね。
そう、湯煎なんです。豆乳をぐつぐつ沸かすわけではありません。実は豆乳が入った白い容器の下にはお湯が張ってあり、それを沸かすことで豆乳も間接的に熱されていくのです。だいたい10分から20分くらい。
湯煎の間、いよいよ松岡さんのトークタイム。原料の大豆の話から食育の話、しつけの話、観光の話など実に話題豊富。豆腐の達人であると同時にトークの達人でもありました。気づくと湯煎が終了。
フタを開けるとグリーン豆腐が完成!「ちょっと緩めかな」と松岡さん。さすが達人、触らなくてもわかるんですね。でも素人には、新鮮で美味しそうな豆腐にしか見えません。穏やかな緑色がキレイです。
甘い!大豆の甘さがしっかり出ています。豆腐ってこんなに甘かったんだ。二口めは地元八峰町の「白神の塩」をつけていただきました。豆腐の柔らかさと甘さがより引き立つ感じです。新鮮な豆腐に感動。
体験はこれで終わりではありません。「松岡食品」自慢の「豆乳ソフト」づくりも体験&実食。コーンの上にソフトを巻いていくのがなかなか難しい。でもこのソフトクリームづくり、子供は絶対に喜ぶだろうなあ。
さらに松岡さんの案内で工場見学。豆腐のつくられる工程やその機器などを説明してくれます。企業秘密である特注機器は撮影NG。こだわりの豆腐づくり体験は驚きと楽しさがたくさん詰まった体験でした。
豆腐づくり体験の楽しみ方と注意点
この豆腐づくり体験では絶対にやってほしい、楽しむためのコツがあります。それは「松岡食品」の店主松岡さんの話によく耳を傾けるということです。人生を、社会を、家族を、教育を、豆腐で語れる稀有な人です。その貴重な体験の機会を逃さないでください。松岡さんの含蓄ある言葉には思わず頷いてしまう説得力があります。しかし、だからといって尻込みせずに、積極的に質問してみてください。快く答えてくれるはずです。この豆腐づくり体験はすなわち「松岡体験」と言い換えてもよいかもしれません。ちなみに、行儀の悪いことをすれば大人だろうと子供だろうと優しく叱られますのでご注意ください。体験は要電話予約。服が汚れる作業はないのでエプロンは不要です。1回で5人から45人まで体験可能です。
豆腐づくり体験を指導してくれたのは「松岡食品」店主の松岡さん
物腰が柔らかいんだけど情熱があって、遠慮なく叱るんだけど優しい、そんな豆腐屋の頑固オヤジが「松岡食品」店主の松岡さんです。本当の豆腐の味を知ってもらうという目的のほかに、世の中で一番大事なはずの食べ物を粗末にしている日本の現状についても知ってほしい、そんな想いを豆腐づくり体験に込めているそうです。また「豆腐づくり体験から何か一つでも学んで持ち帰ってもらえれば嬉しいですね。そのためにも積極的に手を挙げて間違ってほしい。だって間違ったことって忘れないでしょ?」と語っていました。松岡さんは間違いなく白神名物です。
【店名】松岡食品
【住所】秋田県山本郡八峰町八森字古屋敷43-3
地図
【電話】0185-77-2024
【料金】1.5時間の体験で1人1000円(要予約)